- TOP
- 絵のある生活
- 絵画・版画の基礎知識
- エスタンプ
エスタンプ
アーティストが版画にすることを意図しないで制作された作品を原画とし、 作者または遺族の了解を得て、版画の技法で第三者が制作したもののことをいいます。 本来のエスタンプと言う用語はフランス語で「版画」と言う意味でしたが、 近年では欧米では勿論、日本でも「エスタンプ」という呼び方は普及しており世界共通語になっています。
エスタンプに入っているサインは、遺族(財団)や刷師のサインが入ったもの (遺族サイン・刷師サイン)や、原画自体にあったアーティストのサインがそのまま 版画として刷られたもの(版上サイン)となります。
問題になるのは、このエスタンプがあたかもオリジナル版画と錯覚するような 価格で売られる場合です。エスタンプはもちろんにせものとは違いますので、 エスタンプなりの価値が存在しますが、エスタンプであるとわかった上で、 その価値なりの価格で購入することを心がけなければなりません。といっても、 そう簡単にオリジナル版画と区別が付かない場合がありますので、 結局は信頼できるところから購入することが一番だということでしょう。
エスタンプで近頃人気のある作品はミュシャ財団が監修している アルフォンスミュシャの「リクリエーション版」や東山魁夷の「新復刻画」、 トレンツリャドの「ミュージアムエディション」等があります。
一覧に戻る