お客様のアートライフをご紹介
天野喜孝を語る[東京都 Kenjiroさま]
天野喜孝との出会い
夏の夜の夢
小学生の頃、ファイナルファンタジーのキャラクター画を見てから。
「キレイだなぁ、カッコイイなぁ」と思いながら画集を眺め、自分で模写をする等して親しむようになりました。リトグラフという版画の存在も、確か画集で初めて知ったように思います。
天野喜孝の線と線が複雑にからみあって1つの作品を創り上げていくのがたまらなく好きでしたね。あれから12〜3年経った今でもそれはほとんど変わっていないです。
初めて出会った作品
静謐
某ポータルサイトの正社員になり、初任給で作品を購入しました。
「静謐」という作品で、私が現在運営しているサイトのタイトルにもしています。
実際作品が家に届いた時の驚きと感動は忘れようもないです。画集やポスターは集めていましたが、存在感がまるで違う。黒をベースに、穏やかな淡いピンク、イエローの色合いが明らかにポスターとは違います。線の一本一本が複雑に滑らかに絡み合いながらその色彩を身にまとって形を紡ぐ景色は、見ていて飽きることがありません。
以来、アートひろばさんからも他のルートからもいろいろな作品を購入していて楽しんでいますが。初めて買った作品というのは何か特別なものがありますね。
街
思い入れのある作品
どの作品についてもほっといたら1時間くらいは喋れそうなほど思い入れがあるのですが(笑)。初めて出会った作品である「静謐」にはやはり特別な思いがあります。
最近では天野喜孝が版画を制作し始めた頃の作品に興味を持っています。「街」は好きだったファイナルファンタジーのイメージ画でもある事と同時に、黒色に鈍く光るマシンの重厚な質感。栄えているともどこか荒廃しているともとれる機械仕掛けの街。そしてそれを虚ろな目で見つめる少女の表情に唯一の明るい色である赤がどこか示唆的です。
天野喜孝という世界
天野喜孝に出会った頃から考えていて、今では確信しているのですが。天野喜孝の作品というのは(他の優れたアーティストも)、1つの「世界」ですね。画家は筆を通して、音楽家は音を通して、その世界の中に見聞きする者を引きずり込みます。
描かれているモチーフというものはあります。ファイナルファンタジーのあるキャラクターであったり、人気小説の主人公であったり、美しい女性であったり。しかし見る者にそれ以上の何かを感じさせるリアリズムが天野喜孝作品には存在します。何も考えずにただ好きな絵を眺める。意識がその中に吸い込まれ、水に漂っているかのような何の質量も感じない世界を味わう事ができる。それが天野喜孝という作品であり、1つの世界です。
絵のある生活
初めて天野喜孝作品を購入してから4年半ほど。アートひろばさんのお世話にもなりながら作品を収集してきました。今では部屋のどこを見ても、そしてオフィスのデスクにも1枚飾っています。普段何気なく本やPCから目を離すと、そこに好きな絵があるというのが気に入っています。よく絵を飾る事は「生活に潤い」等と表現されますが、全くその通りですね。
赤い糸、肖像
絵の楽しみ方というのもいろいろあると思っています。インテリアとして部屋を彩るアイテムとして、洒落たフロアライトの光をあてて部屋の雰囲気をアレンジするという楽しみ方。1つの作品にひたすら惚れこみ、それを眺めて物思いにふける楽しみ方。例えばその絵画のモチーフの映画や小説等の情景を思い浮かべながら楽しんだりと、多様な楽しみ方があります。私自身も多様な楽しみ方をしています。その絵自体の構図・色合い、絡み合う線が紡ぐ造形美に酔いしれる事が多いかな。
希求-決して暖めてはくれない白い肌-
天野喜孝の作品はそんな多様な楽しみができるものであると思っています。美しさではため息とともに全身の力が抜けるかのように人を酔わせる美しさがあります。画家の力が作品から飛び出して見るものに迫るような迫力を持つ作品もあります。そして見たら思わず微笑んでしまうような茶目っ気があふれる作品まで、あらゆる表現方法からモチーフまでを自由に操る事のできる稀なアーティストです。
これからもそれを楽しみ続けるのはもちろんですが、そんな楽しみをもっと発信していけるといいのかなと考えています。それを目的に自身のWebサイトを立ち上げる等はやっているのですが、もっといろいろやってみたいです。あとファン同士のコミュニティーなんかももっと活発になって欲しいですね。
Kenjiroさまはこの他にもたくさんの作品をお持ちでいらっしゃいます。
コレクションの数々やそれぞれの作品に対する思いは、ご自身が運営されているサイト「静謐 - 天野喜孝情報とコレクション - 」内でご紹介されています。
天野喜孝情報が充実のサイトですので、ファンの方はもちろん、今回の絵のある生活をご覧になられて、天野喜孝に興味を持たれた方もぜひご覧くださいませ。